日本人はスペイン語を学ぶべきか
Gandhi(ガンディー)@南米エクアドルのコーヒー農園です。
突然ですがみなさん、DELEってご存知ですか?
DELEとは、Diploma de Espan~ol como Lengua Estranjera(外国言語としてのスペイン語証)の略で、スペインが行っている世界的に通用するスペイン語能力検定です。
日本では「スペイン語検定」が一般的ですが、「スペイン語検定」は日本でしか効力を発揮しません。そして、日本の資格なので海外で受験ができません。なので、海外でスペイン語の資格検定を受験するならDELEを受験するのが一般的です。
中国語で言うHSK(漢語水準考試)みたいなものですね。
DELEもHSKと同じく6階級のレベルごとに受験ができて、
A1
A2
B1
B2
C1
C2
の順に難度が上がっていきます。
最近、GandhiはDELE受験にハマっているのです。
去年11月に無事B2を受験し、現在C1に挑戦中です。
(残念ながら4月に受けたC1は落ちていました。スコア合計は合格点の6割を超えていたものの、下書きを清書する時間がなかった作文が合格点に足りず、総合で不合格とされました。DELEは2項目の両方をクリアしないと合格にならないのです。。PC入力可能だったら受かってたぜ。。)
ということで、先日2回目のC1受験を行ったばかりです。
結果がでるのが2ヵ月後なので、7月の受験分も申し込んじゃいました。
世界中どこを探しても、3回連続でDELE C1を受けるのはGandhiくらいでしょう。
ということで、今回はスペイン語を勉強していて思ったことを書きます。
それは、
日本人はスペイン語を勉強している場合じゃない
ということです。
2年住んでも到達しないDELE最高レベル
僕は昔、中国に1年留学していました。
その一年で、中国政府が実施する中国語能力試験HSKの最高級6級を取得しました。
語学の勉強なんてそんなもんなんだと思っていました。
しかし、いざスペイン語を勉強してみると感じる語学の壁。
DELE最高レベルのC2なんて無茶。2年もいるのに到達できない。
苦しくなると人は意味を疑うもの。
そう、僕は考えてしまったのだ。
ここまでしてスペイン語は必要なのだろうか。
と。
そして導き出された答えは、No。
その理由は3つ。
1. 欧米言語ネイティブには絶対敵わない
僕たち純ジャパがスペイン語を習得するのは非常に大変です。
発音が似ているので、ハードルは低いでしょう。旅行で困らない程度に話せるようになるにはあっという間です。入りはとても簡単です。
ただ、単語や表現のニュアンスや、修飾文を含む複雑な文章になると、一気に扱えなくなります。
それもそのはず。言語の構造が違いすぎるからです。
そんな僕たち日本人を横目に、スペイン語を勉強したてのイタリア人やフランス人は、ペラペラ話せてしまうんです。アメリカ人も、発音は滅茶苦茶ではあるけども、スラスラ話せてしまいます。
これら欧米系言語ネイティブにとって、スペイン語のニュアンスを感覚で分かるのは難しいことではありません。根幹で繋がっているのですから。
一方、僕ら日本人にとって、圧倒的に有利な言語が中国語。
発音さえクリアしてしまえば、あとは感覚で何となく話せてしまいます。
中国留学中に、欧米人のクラスメイトを駆逐してとても優越感を覚えたのを思い出しました。
漢字だって一瞬で理解できる。この差は大きい。
それもあって、ほとんどの日本の友達は1年の留学でHSK6級を取っていました。
それなのに、スペイン語は2年でDELE C1を取れば優秀と呼ばれる。それくらい、日本人には習得が難しい言語だということ。
一生懸命勉強しても、欧米言語ネイティブに一瞬で抜かされる。それなら日本人が有利な中国語を勉強した方が得なのでは?と思ってしまいます。
2. ビジネスにおいて使用機会が圧倒的に少ない
スペイン語は習得が難しい言語だとは分かってもらえたかと思います。
それでも、習得に価値があれば勉強したっていいと思うんです。
スペイン語は世界で3番目に話されている言語。使用価値があると一見思えます。
しかし、実はそこまで使えません。
何故なら、ビジネスで相手にするようなスペイン語圏の人は英語がペラペラだからです。
中国とは違い、経済的に地位の高い層は英語を勉強しているケースが多いです。
スペイン語と英語はかなり似ているので、勉強さえしてしまえば流暢に話せてしまうんです。
つまり、南米でもスペインでも、英語が話せればビジネスを行えるんです。
そして、そもそも南米は人口の割に経済規模が小さい。よほどのビジネスでない限り、南米で仕事をする必要がありません。
3. 勉強方法が限られる
みなさん、語学ってどうやって勉強しますか?
一番は、語学学校に通ったり家庭教師を付けたりして、人から教えてもらうことでしょう。
しかし、これは時間とお金が必要です。
また、一日中人に教えてもらうわけにもいかず、どうしても自習の時間が必要です。
そんなとき、スペイン語は勉強のためのマテリアルが圧倒的に少ないんです。
まず、日本でスペイン語を勉強する人が少ないため、日本語でのスペイン語の参考書がほとんどない。
英語と中国語は選ぶのに困るくらいありますよね。
また、参考書以外でよくやるのが、その言語のドラマや映画を見る事。
英語の勉強では皆さんよくやりますよね。
中国語の勉強するときも、中国のドラマや映画を観ていました。
しかし、スペイン語ではこれが問題なんです。
まず、興味を持てる映画やドラマがありません。スペイン語圏で生まれた映画はどことなく面白く無さそう。
エクアドル人も、スペイン語圏で作られた映画を全く見ません。
観るのはハリウッドの吹き替え版のみ。
それをスペイン語で見てもいいんですが、もともと英語の発想で作られるストーリーなので、どうしても自然なスペイン語を聞くことができない。それに、声優の数もかぎられており、訛りや声のパターンを蓄積できない。
僕はあきらめて、「君の名は」やジブリ映画をスペイン語で観ています。
それでもスペイン語を勉強する理由
じゃあ、Gandhiは何のために勉強しているんだ。
疑問に思いますよね?
これだけDisっておいて、DELEの試験を3回も受けるんですから。
正直、これからスペイン語を勉強しようかと思っている人には「英語か中国語を勉強すべき」と言いたいです。
しかし、僕は気付いてしまったのです。南米の魅力に。エクアドルの魅力に。
そう、エクアドルが大好きなんです。
大好きなエクアドルの人たちが話してる言葉がスペイン語なんです。
彼らともっと深い話ができるようになりたいんです。
話ができるようになるとさらに楽しくなるんです。
今後の人生でスペイン語が役に立たないかもしれません。
でも、今はスペイン語の勉強が楽しい。
それだけなんです。
結局、理屈抜きに、語学の勉強は楽しめるかどうか、なのかもしれません。
その観点で言うと、スペイン語は勉強する価値があるのかもしれません。
まあ、中国語の勉強も楽しかったので、やっぱりこれから新しい外国語を学びたい人は中国語の方がいいかもしれませんが。
2年でB1でも凄いのに、B2とつてて、C1挑戦中て凄すぎですよ!笑 私もボリビア、南米が好きでスペイン語勉強してました。よくわからない言語の根底やニュアンスがわかると嬉しくなります。C2とかって、ネイティブでも合格できないですよね。日本語検定で1番難しいN1持ってる人の日本語もぎこちないことあるのに、ネイティブが合格できないCレベルて、なんなん。笑 C1、3回は知りませんが、C2に3回連続挑戦した人なら私知ってますよ。笑 (そして合格できなかったらしい)Vamos a adelantar !!!
コメントありがとうございます!
B2もたまたま受かった感があるので、やっぱりDELEは難しいですよね。。スペイン語圏はネイティブの間でもスペイン語レベルに違いがあるので、検定試験も厳しくなってるのかもしれませんね。
僕の任地の人たちはC1も難しい気がします。。笑
合格目指して頑張ります!